ここではFXの手法であるトレーリングストップについて詳しく説明します。損切が上手くできない人、上手いところで利確したい人におすすめの手法です。
それと同時にMT4(MT5も同じ)での設定方法も解説していきます。
目 次
トレーリングストップとは?
トレーリングストップとは、レート変動に応じてストップロス(損切の幅)が設定されていく注文方法です。
トレーリングとは、「トレール(追跡)」という意味があり、レートの変動を追いかけながらストップロスが設定されていく注文方法です。
持っているポジションを決済するための注文の価格を相場の変動に応じて、予め設定した値幅で自動的に調節する機能のことです。
レートが上昇すればロスカットラインが上昇分引き上げられます(買いの場合)。
最初は損切ラインが決まるだけですが、だんだんと相場が上がっていけば、その分損切ラインも上がるため、自然と「利確のライン」となります。
つまり、最初は「損切ライン」が決まり、そこから狙った方向に相場が動けば「利確ライン」となるため、狙った方向にさえいけば必ず利確できるといっても過言ではないのです。
トレーリングストップを詳しく解説
トレーリングストップは資金のリスクヘッジとして投資家に人気のFX投資手法です。
詳しく例を出して見てみましょう。
トレーリングストップ、買い注文の場合
例えば、トレーリングストップを1円に設定した場合、レートが1円上昇するとロスカットラインも1円上がり、レートが1円下落するとロスカットラインが1円引き下げられます(買い注文)。
100円で買い注文を出したとき、ロスカットラインは99円から始まり、レートが1円上昇し101円になるとロスカットラインも1円引き上げられて100円になります。
これを続けていき、ロスカットラインが更新されてからそのロスカットラインの価格まで下落すると、損切りとなります。
上画像だと101円で買い注文を出したときに、100円がロスカットラインに設定されます。
しかし、価格(レート)が上がらず100円のラインまでにきてしまいました。そうなったとき100円までレートが落ちると自動で損切りとなり、決済されるため、それ以上の損失を抑えることができるので、リスクヘッジとなるのです。
また、100円まで価格が落ちた場合、またロスカットラインは更新され、99円になります。
トレーリングストップ、売り注文の場合
一方、トレーリングストップを1円に設定した場合の売り注文は、レートが1円下降するとロスカットラインも1円引下げられ、レートが1円下落するとロスカットラインが1円引き上げられます。
買い注文と反対の形になります。
MT4でトレーリングストップを設定する方法
トレーディングストップはMT4の標準機能であり、海外FX業者のほとんどがMT4を提供しています。
以下からその設定方法を解説します。
①MT4でポジションを持って、設定を始める
まず、MT4を開いてポジションを持ちます。
続いて、MT4の下にあるターミナルウィンドウの、トレーリングストップを設定したいポジションの上から右クリックします。
すると「トレイディングストップ」という項目がありますので、こちらを選択します。
「ポイント」とは、1ポイント「1pips」のことで、標準の設定では40ポイント(40pips)から選択できます。
②「ポイント」選択
40~75ポイントが初期設定で、前述したように1ポイント=1pipsです。
40ポイントに設定すれば40pipsの逆指値を入れるという意味になります。
自由にポイント数も入力することができます。
上画像のトレーリングストップの「カスタム設定」をクリックします。
トレーリングストップの最低設定は40ポイント(40pips)です。
それ以上なら「9999999ポイント」(999,999pips)まで設定可能です。
そして「OK」をクリックすると、トレーリングストップの設定完了です。
③トレーリングストップを解除する方法
上記のように設定しましたが、解除したい場合も簡単にできます。
MT4の下にあるターミナルウィンドウの、トレーリングストップを選択し、「無し」をクリックします。
これで解除が完了します。
トレーリングストップが有効な相場状況とは?
トレーリングストップが有効な相場は下記のような状況だと言えます。
- トレンドの方向性が見えないとき
- 高値(または安値)がどんどんと更新されていっているとき
トレーリングストップは利益を確定させつつ、損失を抑えることができる手法として、かなり重宝します。
一度覚えるだけでずっと使えるトレード手法と言えるので、とても便利です。
またMT4では簡単に設定もできるため、MT4が標準装備されている海外FXで使うと、ハイレバなどとも相まってうまく利益を伸ばしていける可能性があります。