FXではボリンジャーバンドというテクニカルチャートがあります。
移動平均線と、その上下の値動きの幅を示す線を加えた指標で、価格のほとんどがこのバンドの中に納まる、という統計学を応用したテクニカル指標です。
そのボリンジャーバンドとはどういったものなのかを詳しく解説し、どうやって使うのか、MT4でどう設定するのか、など解説していきます。
目 次
ボリンジャーバンドとは?
FXで使えるボリンジャーバンドとは、テクニカル指標の1つです。
テクニカル指標とは、テクニカル分析に使えるラインなどの指標のことです。
価格や出来高の推移をグラフ化したチャートの形状などから、将来の値動きを予想するテクニカル分析で使われる指標。(引用)
MT4で設定すると以下のように表示されます。
上の画像ですと、ローソク足の真ん中あたりの青いラインが移動平均線です。
またその移動平均線から少し離れた青いラインがボリンジャーバンドの偏差というもので、「2σ(シグマ)」といい、さらに離れたところにある赤いラインが「3σ(シグマ)」と呼ばれます(1σもありますが、画像上には出ていません)。
それぞれの偏差内に、どれだけ価格が収まるかを目安にすることでトレードがやりやすくなります。
- 1σ=68.26%
- 2σ=95.44%
- 3σ=99.74%
【活用方法】どこでポジションを取れば良い?
以下からボリンジャーバンドの活用方法を解説します。以下を見ながらボリンジャーバンドを引いた後、どこでポジションを取れば良いかを判断しましょう。
±2σに近づいたときに新規ポジション
±2σラインに近づいたときに、新規ポジションを持ちます。
+2σラインに価格帯が近い時、売りポジションを持ちます。
一方-2σラインに価格帯が近い時、買いポジションを持ちます。
2σラインに収まる確率は95.44%です。
この性質を利用し、2σラインで反発すると見て、ポジションを持ちます。
しかし、トレンドが出ておりチャートが一方向に伸びているときは注意しましょう。そのまま2σラインを割って伸びていく可能性があります。
チャートのもみあい後
チャートがもみ合っていると、ボリンジャーバンドは狭まっていきます。
狭まっている時はレンジ相場が続いている証拠でもあります。その後、トレンドが伸びる可能性がありますので、バンドが広がっていくタイミングがトレンドの兆候です。
もみあいが続いているチャートでは、トレンドに入るかも、と心構えをしておき、いざバンドが広がったら少し様子をみてから、ポジションを持ちましょう。
様子をみるのは、トレンドは発生後にすぐに反発可能性があるからです。
ポジションを持つタイミングだけでなく、決済タイミングも分かる
ボリンジャーバンドはポジションを持つタイミングだけでなく、決済タイミングの参考になる部分も良い点です。
やはり決済も2σラインあたりを意識すると良いでしょう。
理由としては、ポジションを持つ理由と同じで、2σライン帯に95%の確率で収まるので、プラスマイナスが別側のラインでポジション閉じます。例えばプラス2σラインでポジションを持っていたらマイナス2σラインでポジションを閉じるように意識します。
あくまで意識するだけで、そのラインで絶対に閉じる、というわけではありません。必ず2σラインに行くとは限らないので、移動平均線を超えたら、という意識でも大丈夫です。
自分で良いラインを見つけてみてください。
損切りも同じ理由で、例えば+2σライン近くで売りポジション持ったとしたら、そのラインを超えてしまった、という場合は損切りする、など自分でトレードルールを作っていきましょう。
ボリンジャーバンドが拡大する3σに到達したときは気を付けよう
先ほども説明しましたが、チャートがもみ合いになった後は、トレンドが発生しやすくなりますが、2σラインを超えて伸びていくことが多いため、「プラス3σに到達したから、もう売りポジションを持っても大丈夫だろう」と思わず、トレンドに乗るか、様子を見た方が良いでしょう。
プラス2を超えた時点で買いポジションを持っていれば良いですが、そううまくはいかないものです。
だからと焦ってトレンドがあるのに、ボリンジャーバンドに固執して、プラス3になったから落ちる、と思いこまないようにしましょう。
MT4でボリンジャーバンドを設定する方法
FXで使われている、MT4でもボリンジャーバンドを設定できます。その設定方法を解説していきます。
- STEP1MT4を開くまずはMT4を開きます。
- STEP2メニューから開くMT4を開いたら上のメニューから「挿入」「インディケータ」「トレンド」「Bollinger Bands」とクリックします。
- STEP3設定方法設定画面がでるので、期間「20」、偏差「2」、適用価格「Close」、スタイルは好きな色、線を決めます。
- STEP4さらに追加同じ工程でもう1つ「Bollinger Bands」を追加します。
- STEP5さらに設定2本目は偏差を「3」にします(色も変えると良い)。これで1つ目のラインが2σ、2つ目のラインが3σに設定されました。
ボリンジャーバンドの2本目は、1本目のレベル表示から「0」にすると移動平均線が出て、それぞれ「1」「-1」「2」「-2」と設定すれば2本目は必要ありません。
1σを追加したい人は同じ工程で偏差を「1」にすればOKです。
まとめ|FXでボリンジャーバンドはトレードの目安になる
ボリンジャーバンドはトレードの目安になります。
特にFXでは最初、どこでポジションを取るか、どこで利確・損切りするか分からない!と悩む方が多いです。そんなときに参考になるのがボリンジャーバンドです。
慣れていったらさらにボリンジャーバンドで検索などして深掘りしていくと良いでしょう。