ここではMT4とMT5の違いを解説します。
海外FXの共通の取引プラットフォームであるMT4とMT5。
メタトレーダー社によって、MT4が開発され、後にMT5が開発されました。
MT5の方が後に開発されましたが、インジケーターが少ないなど不便な点も散見されるため全体の市場的にはMT4の方がダウンロードされています。
そんな海外FXの取引プラットフォームについて、比較しながらメリットデメリットを紹介していきます。
MT4のメリット・良いところ
ここではまずMT4のメリットを紹介します。
カスタムインジケーターが豊富にある
MT4は多くのFXトレーダーが利用してきたお陰でカスタムインジケーターが多数流通しています。
標準搭載されているインジケーターだけでも充実していますが、カスタムインジケーターがあれば高度なテクニックを駆使して有利な取引が可能です。
自分独自のトレード手法を確立しやすいのが魅力です。
エキスパートアドバイザー(EA)がたくさんある
MT4はカスタムインジケーターと同様にエキスパートアドバイザーも開発数が多くて有用なものがたくさん知られています。
トレードのサポートとしても、本格的に自動売買をするにもEAはとても役に立ちます。
様々な特徴があるEAを手に入れてトレードに組み込めるので、利益を上げるための戦略を多数描くことが可能です。
使い方のノウハウがよく知られている
MT4は長らくFXトレーダーたちに利用されてきたため、使い方のノウハウがよく知られているのがメリットです。
使い方がわからない、攻略しやすい方法を知りたいと思ったときにブログなどで簡単に情報を取得できます。
EAの作成方法を知りたいときにもMQL4のプログラムコードが流通しているので気軽に始められます。
古いパソコンでも動作が不安定にならない
MT4は古いパソコンでも動作するのがメリットです。
32ビットの仕様になっているため、最新のスペックのパソコンでなくても問題ありません。
動作が安定していて不評が少なく、安心して利用できるFXのプラットフォームツールです。
MT4のデメリット・悪い部分は?
MT4にはデメリットもあるので、MT5との違いを加味しながら紹介します。
どっちの方が良いかを考えてみると、自動売買を活用する人向きという結論になるでしょう。
その理由もわかりやすいように解説します。
約定力があまり高くない
MT4はMT5に比べると約定力があまり高くありません。
32ビットなので64ビットのMT5に比べると処理速度が遅いからです。
そのため、裁量トレードをしようとしたときにMT5に比べると想定外に約定できないのが問題になりがちなのがデメリットです。
サポートが実質終了してしまっている
MT4は開発は終了宣言が出てしまっていて、実質的にサポートもない状況なのがデメリットです。
カスタムインジケーターやEAなどが多数存在しているからこそまだ多くの海外FX業者でも使われていますが、MT5でも充実してくると状況が変わる可能性もあります。
Macでは利用できないことがある
MT4はMacのバージョンが古いと使えない場合があります。
Windowsのエミュレーターなどを使ってMT4を利用している人もいるので、Macユーザーにとっては使いづらい点がデメリットです。
MT5のメリット・良いところ
MT5はMT4と比べるとどのようなメリットがあるのでしょうか?
総合的に見てみるとMT5は自動売買をあまり使わず、裁量トレードをしているFXトレーダーに向いています。
これを念頭に置いてメリットを1つずつ見ていきましょう。
処理速度が速くて約定力がある
MT5は64ビットなので処理速度が速いのがメリットです。
MT4をプラットフォームとして使っていると約定できないのが悩みになりがちですが、MT5は快適に取引ができます。
開発者としても約滴できずに滑ってしまうストレスを軽減したいという気持ちがあったのではないかと思われるほどに快適になっています。
対応している時間足が二倍以上ある
MT5はチャートの時間足が21種類もあるのがMT4との大きな違いです。
1分や5分、15分といった利用者が多い9種類しか対応していないMT4に比べると、トレードしやすい時間足で見られるメリットがあります。
マルチタイムフレーム分析もしやすいので、確度の高いトレードを進めることができるでしょう。
気配値ウィンドウに詳細タブとプライスボードタブがある
MT5はユーザーインターフェースに力を入れていて、気配値ウィンドウが使いやすくなっています。
通貨ペアリストが銘柄、ティックチャートがティックという名称に変更され、新たに詳細とプライスボードが追加されました。
詳細には買高値や買安値、売高値や売安値、直近価格や直近高値などがまとめられています。
プライスボードは登録をした通貨ペアについてレートが一覧表示されるのが特徴です。
ワンクリック注文もできるのでタイミングを狙って裁量トレードをするのが容易になっています。
ナビゲーターウィンドウの使い勝手が良い
MT5ではナビゲーターウィンドウが整理されて使い勝手が向上しました。
MT4では縦方向に一列にインジケーターやEAが表示されていましたが、MT5ではしっかりと階層構造化されてコンパクトにまとめられています。
カスタムインジケーターやオリジナルEAが増えると探すのが大変になるのがMT4では問題でした。
しかし、MT5なら項目ごとに分類できるのでわかりやすく、スムーズに操作できるインターフェースになっています。
開発が活発に進められている
MT5はMT4の後継版として精力的に開発が進められているのがメリットです。
当初はMT4に比べて機能があまりなくて人気がありませんでしたが、その状況を見て不足していた機能も追加されています。
FXトレーダーの声を聞いてアップデートを繰り返してきていることを考慮すると、今後はもっと使い勝手の良いプラットフォームになっていくと期待できます。
特に裁量トレードをする人の不満を聞いてインターフェースの改善や約定力の強化をしてきているのが特徴です。
Macでも安定動作をしている
MT5は現状としてはMacでも安定して動作しているのもメリットです。
Windowsのエミュレーターなどを使用する必要がなく、Macユーザーも快適にトレードに活用できているプラットフォームです。
MT5のデメリット・悪い部分は?
MT5はMT4と比較するとデメリットも多数あるので、その中でも違いがよくわかるポイントを紹介します。
この内容も加味するとMT4は自動売買を活用したい初心者向き、MT5は裁量トレードを中心にしたい中上級者向きと考えられるでしょう。
カスタムインジケーターやEAがまだ少ない
MT5はFXトレーダーからあまり選ばれてこなかったためにカスタムインジケーターやEAがあまり多くありません。
EAは開発に使用する言語がMQL4からMQL5に変わってしまったため、MT4でEAを開発してきたトレーダーにとっては使いづらくなっています。
全体的にMT4が好まれる傾向が強かったことから、カスタムインジケーターもEAも積極的な開発が進められていないという面もあります。
パソコンのスペックが低いと動作が重い
MT5はパソコンのスペックの要求が高いのがデメリットです。
多数のプログラムを同時に動かしながらトレードをしたいというのは自動取引ツールやシグナルツールを他にも利用しているトレーダーの場合にはよくある希望です。
しかし、スペックが足りないと動作が不安定になり、強制終了やフリーズを起こすこともあります。
アップデートによって重くなったという話もあるので、パソコンのスペックには十分に注意しなければなりません。
利用方法のノウハウが少ない
MT5はMT4と違い、使い方のノウハウがあまり流通していません。
初心者にとっては利用方法がよくわからなくて手を出しにくいプラットフォームになっています。
ようやくMT5の方が使いやすいと考えるトレーダーが登場してきて、使い方に関する情報が出回ってきた段階です。
今後は改善される可能性はありますが、現時点ではノウハウが少なくて使いづらいのがMT5のデメリットです。
【まとめ】結局どっちを使えば良い?
今からFXを始めて使う人は、MT5でも良いかと思います。
しかし、MT5だと調べても情報がない場合もあり、何かあった時にすぐにネットで情報が拾えるのはMT4です。
その点で、個人的にはMT4をおすすめしていますが、メリットデメリットをよく読んで、各々が良いと思った方を使えば良いでしょう。
特にこだわりなどがない・良く分からないよ!という人は、MT4にしておけばOKです。