FXでよく聞く「呑み行為」とは何なのか、解説していきます。
- そもそも呑み行為とは?
- 国内FXの方が呑み行為がある?
- 海外FXは呑み行為がないの?
など、FXの「呑み行為」にまつわるアレコレを解説していきます。
目 次
そもそも呑み行為とは?
そもそも呑み行為とはなんなのか?
例を出して簡単に解説します。
例えば、あなたが宝くじを買いたいとします。しかし、あなたは忙しく、買うことができません。
そこで田中さんという知人に、「買っておいて」と言ってお金を渡します。
しかし田中さんは「どうせ当たらない」と思い、買いませんでした。
結果当たらず、あなたは宝くじを買った分だけ損をしました。しかし田中さんはあなたから預かったお金を使っていなかったため得をしました。
倫理的、道徳観は置いておいて、あなたからしたら誰も損はしていません。
もしこれで宝くじが当たっていたら田中さんが払えば済みます(払えるかどうかは別の話ですが)。
このように、中間に立つ組織が、取引を取り次がず、そのまま取引を成立させてしまうことを呑み行為と言います。
FXにおける呑み行為
このような呑み行為ですが、FXにおいてはどういった行為になるのか、解説します。
FXでは、FX業者が顧客から注文を受けて、インターバンク市場(銀行間取引市場)に注文内容を取り次ぐことでトレードをしています。
この時のトレーダーとFX会社の間の取引手数料をスプレッドと呼びます。このスプレッドをFX会社は利益としています。
しかしFX会社が呑み行為を行うと、インターバンク市場に注文が流れず、ディーラー側が「どうせ勝てないだろう…」と予測し、トレードを成立させません。
しかしトレーダー側には「注文しました」と表示し、トレーダーが損切りやロスカットなどしたら、FX会社はその分儲かります。
トレーダー側は何も知らされていないので、自分がトレードした分だけの損益にしかならないですが、FX会社側は請け負ったはずの注文をしていないので、その分儲けられます。
このような取引方式をDD方式(ディーリングデスク)と言い、国内FXによくみられます。
つまりFXは最初から不正ありきで成り立っているビジネスとも言えます。
ちなみに業者が「取引所」と言ったら呑み行為はしてはいけません。「販売所」なら呑み行為はありです。これは仮想通貨によくみられる表記ですので、覚えておくと少しは参考になるかもしれません。
DD方式採用の国内FXに呑み行為はある?
そのような呑み行為の危険があるDD方式は、国内のFX業者のほとんどが採用しています。
もちろんすべての注文を呑み行為しているというわけではないです。
ただ、トレーダーの損が、FX業者の利益になる、という仕組みがあることも事実です。
呑み行為の実際の事例
2016年の楽天FXの事例として、111円~104円にまで落ちるというトラブルが発生しました。
(引用元)
これは呑み行為というよりスリッページ(すべり)、ストップ狩り(意図的に注文を動かしてロスカットさせること)というもので、トレーダーの損失を確定させるために行われたとも言われています(あくまで噂ですが)。
引用元にもある通り、「異常な変動幅だったため、強制ロスカットされた人が続出」しました。
トレーダーの損=FX会社の利益になります。
当時のTwitterには怒りの声が溢れていました。
楽天やばい。。。詐欺かよ(;一_一) pic.twitter.com/ShRfocxjVy
— KING (@king112929) March 17, 2016
楽天FXは、ドル円の売り方も殺した臭い pic.twitter.com/5W651LdTU1
— 鷹蔵(77.25kg ※12/24に73.6kg) (@Highvwaper) March 17, 2016
これ、金融庁動かんとヤバいだろ…
— 011@相場師候補生 (@011_trade) March 17, 2016
ちなみに日本ではFX・仮想通貨でこういった呑み行為をされても、法律で「合法」とされているため、違法ではありません(理不尽すぎる…)。金融庁も動きません。
海外FXはNDD方式を採用している
一方、海外のFX業者はNDD方式(ノーディーリングデスク)を採用しています。
DD方式とは違い、直接海外FX業者は注文を受けずに、そのままインターバンク市場に注文を流すという注文方法をとっています。
そのためスプレッドが高いというデメリットはあるものの、NDDの方が透明性はあります。
しかし注意点もある
ただしDD,NDDを見極めることがそもそも難しく、海外FX=NDDと決めつけるのはよくありません。(国内はほぼDDで確定です。)
またスプレッドが広いから=NDD、ということでもありません。スプレッドは確かに広い方がNDDらしくはありますが、NDD”らしさ”を装っているだけの場合もあります。
なのでNDD,DD以外にも信用できる要素を見つけないといけません。
金融ライセンスや、今までのFX業者としての実績、実際のトレーダーの経験談など、色んな評判などに目を通しましょう。
私個人も海外FX詐欺に出会ったことがあるので、そんな経験を活かして本当に優良で信頼できる海外FX業者5つのみを紹介しています。全てNDD方式を採用しています。良ければ参考にしてください。
DD,NDDのどちらが良い、という話でもない【併用が良い】
また、DDにはDDの良さもあることも事実です。それはスキャルピングがやりやすいということです。
DD方式採用のFX業者はスプレッドが安いため、短期売買がとてもやりやすく、一日でもかなりの利益を取れることもあります。
そのためNDDの海外FXでは中長期トレードをやりながら、国内FXでは短期売買を行う、ということも可能です。
もちろんそれでも海外FXの中にはNDDでもスプレッドを下げているFX業者もあります(AXIORYやTitanFXが当てはまる)ので、そちらで行っても良いでしょう。要は1つのFX業者に資金を投じるだけでなく、分けておく、併用する、というのも1つの手段として覚えておくと良いです。
まとめ|DDのFX業者で呑み行為はなくならない
国内FXでは呑み行為はなくなることはありません。
なぜなら日本の法律で「合法」としているからです。故に大手FX会社は経営に困ったら容赦なくトレーダーのポジションを狩りに来ます。
たとえ露骨にストップ狩り、不利なスリッページを起こして、ユーザーが減ったとしても、そもそもFXで勝てる人は市場全体の1,2割しかいません。つまり最初から顧客はほとんど新規参入者と、大口取引を行う人しかいないため、大した不利益にはならないです。
あとはそんなに皆調べたりしません。過去の話なんて忘れていきます。だからCMなどを流しまくれば新規顧客も獲得可能なのです。
何度も言いますが、だからといって海外FXを使おう!という話ではありません。自分で色々調べてから、「併用する」「海外FXだけはやる」「そもそもFXやらない」と言う風に決めていけば良いのです。
脳死で「DDだから危険!」「海外FXサイコー!」「海外FXは詐欺だ!」というのはNGです。常に考えて、調べてみてから判断してみてください。