海外FXで利益が生じた場合、確定申告をして税金を納めなければなりません。
- 給与所得者は年間20万円以上利益がある
- 給与所得者以外の人は年間38万円以上利益がある
上記の条件で利益を上げた場合、確定申告をする義務があります。
では、利益が出ずに損失だけが出てしまった場合、確定申告をする必要があるのでしょうか?
海外FXの取引で損失だけが出てしまった場合、それは確定申告する必要はありません。
上記の例と同じようにいうと、
- 給与所得者は20万円未満の利益の場合
- 給与所得者以外の人は38万円未満の利益の場合
- そもそも海外FXで利益が出ていない人
は確定申告の必要はありません。
つまり、人によって20万円か38万円のボーダーラインがあるものの、それを越えなければ確定申告の必要はありません。下記より詳しく説明していきます。
目 次
海外FXで確定申告が必要な場合
海外FXでは、以下のように大きく利益を上げることができた年と、損失が出た年で、確定申告をするかどうかが変化してくるのです。
- ある年:10万円の利益
- 次の年:80万円の損失
- その次の年:50万円の利益
上記の例ですと、”3”だけ確定申告の必要があります。
- ある年:10万円の利益 → 20万円(38万円)未満の利益のため、確定申告の必要はない
- 次の年:80万円の損失 → そもそも利益が出ていないので、確定申告の必要はない
- その次の年:50万円の利益 → 50万円にかかる税金を払う、確定申告をする必要がある
以上のように、海外FXでは損失が出た場合は確定申告しなくても大丈夫です。
給与所得者は20万円未満、それ以外の人は38万円未満の利益ならば確定申告の必要はありません。
確定申告の必要があるのは、”給与所得者は20万円以上の利益、それ以外の人は38万円以上の利益が年間を通して出た人”です。
年間とは、1月1日から12月31日の間のことを指しています。
国内FXで確定申告、繰越控除がある
一方、国内FXでは繰越控除が認められているため、損失が出た場合でも次年度以降、正確には3年間損失額の繰越控除が認められています。
これは金融庁や国などが海外FXと差別化するために行っている施策であり、海外FXが特に税金面で悪いというわけではなく、国内FXが優遇されているのです。そうしなければ海外FXへ顧客の流入が止められないからです。それだけ海外FXが取引形態において、信頼や安全性、稼げる環境があるという証拠でもあります。
国内FXでも同様に例を出してみていきましょう。
国内FXでは繰越控除を受けたい場合、損失が出ても次年度に繰り越したいので確定申告することが前提になります。
- ある年:10万円の利益 → 税金無し、確定申告の必要はない
- 次の年:80万円の損失 → 利益が出ていないが、確定申告の必要はある(次年度に繰越控除を受けるため)
- その次の年:50万円の利益 → 前年度の80万円の損失を繰り越すので、合計30万円の損失となり、確定申告の必要はない(しかし次年度に繰越控除を受けるには確定申告をしなければならない)
同様の条件だと、国内FXでは確定申告の必要はいずれも必要ありません。
このように繰越控除とは、会計年度の年に出た損失を3年間繰り越して計算できるのです。
海外FXはその年その年で損失はリセットされて、次の年に繰り越せない仕組みが国により作られています。この点に関しては、海外FXは不利と言えるでしょう。しかし、損失がでたら確定申告の必要はないので、単純でわかりやすいとも言えます。
海外FXの収入は雑所得に合算し確定申告、3月15日までには納税しよう
海外FXで収入のある人で確定申告しなければいけない人は、
- 給与所得のある人は、20万円以上の利益が出た人(サラリーマンなど)
- 給与所得のない人は、38万円以上の利益が出た人(専業主婦など)
ですが、これは「雑所得」を合算して20万円以上、38万円以上の利益が出ている人となります。
つまり、海外FX以外にも「雑所得」の収入がある人は、それらを合計して考えなければなりません。
基本的に「雑所得」とは給与所得以外のほとんどが当てはまります。
副業としてやっているものから、メルカリなどのフリマアプリやウェブ上のフリーマーケットでの収入や、ヤフオクなどのインターネットオークションなども当てはまるため、「FXでは18万円の利益があるだけ」という給与所得のある人でも、「フリマアプリで1万円の収入、インターネットオークションで1万円の収入がある」と、雑所得の合計が20万円となるので、確定申告の必要があります。
課税対象になった場合、2月~3月の間に確定申告行い、3月15日までには税金を納めなければなりませんので、注意してください。
【海外FXの税金の納め方】はこちらをご覧ください。
いくらまでの収入なら海外FXのほうがお得なのか?
国内FXは、税率20%で固定されているため、いくら稼いでも20%ですが、言い換えれば稼がなくても20%が納税の義務があるということです。
海外FXは、累進課税なので、稼いだ金額に応じて税率が変化します。20万円以上~195万円以下ならば、税率15%なので、国内FXよりも納税額が少くて済みます。
また、195万円以上~330万円以下ならば、税率20%なので国内FXと同じようになります。
税率は、所得金額に対して所得控除額があります。195万円以上の所得額が合った場合、最低97,500が引かれた額を納税することになります。つまり、決まったが金額に対して、いくらか引かれてから納税する金額が決まるということです。
必要経費も加味して考えると、350万円くらい稼いだとしても国内FXと同等か、それ以下の税率になるためおすすめです。
【海外FXの必要経費】を知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
まとめ
海外FXでは、損失が出た年は確定申告はしなくても大丈夫です!
ただし、国内FXですと、損失が出た場合も来年に持ち越せるので確定申告したほうがお得です。
また、海外FXの場合は、年間の利益が20万円(38万円)以上出たら必ず確定申告しましょう。