ここではFX取引における1pips(ピップス)がいくらなのか?といった疑問に答えていきます。
結論、FXの1pipsは取引する通貨ペアによってことなり、以下のようにあらわせます。
- 日本円がらみの通貨ペア:1pips=0.01円
- それ以外の通貨ペア:1pips=0.0001ドル(ドルストレートの場合)
詳しく解説していきます。
1pipsとは?FXの最小単位
pipsとは、FX取引のための単位で、通貨ペアの値幅を表す最小単位のことです。
この単位があることで、異なる通貨ペアでも利幅やスプレッドを同じ単位で統一して表現できるようになりました。
1pipsは単位は、日本円が絡むかどうかで変わってきます。
- 円が絡む通貨ペア:1pips=0.01円(1銭)
- 円が絡まない通貨ペア:1pips=0.0001通貨単位
例えば、ドル円=1ドル100円の時、100.00円から100.01円になると「1pips」動いたことになります。100円から101円になると「100pips」動いたと表現します。
通貨ペアごとに「1円」動いた、というような言い方をしなくて済むので、FXにおいてはpipsがあることですべての通貨ペアで同じように通貨変動を表現できます。
1pipsの利益はいくらになるのか?計算方法
トレードの際、1pipsの利益が日本円でいくらになるのかは、簡単な計算式で表すことができます。
エントリー数 × 0.0001 × 為替レート
例えば、ドル円で10万通貨でポジションを持ちます。この時のドル円は1ドル100円でした。
10万×0.0001×100円=1,000円
1pips=1000円、と表せます。
また、ユーロドルで50万通貨でポジションを持った場合はどうなるでしょうか。この時の為替レートは1ユーロ1.20ドルでした。
50万×0.0001×1.20ドル=60ドル
ドルを日本円に直します。1ドル100円だとすると、60ドル=6000円になります。
つまり、この場合は1pips=60ドル=6000円になります。
通貨数量が多くなればなるほど、1pipsの価値も大きくなります。
つまりポジション数を大きくすればするほど、ハイリスクハイリターンになる、ということが分かるかと思います。
レバレッジには関係なく、取引通貨を増やせば増やすほど、FXでは危険度が増すので注意しましょう。
1pipsの価値、早見表
1pipsの価値を、簡単な早見表にしてみました。簡略化しているのでその通りにはなりませんが、参考値にはなるかと思います。
ドル円(1ドル100円)で取引する場合
- ドル円(100円)で1,000通貨エントリー
→1pips=約100円 - ドル円(100円)で1万通貨エントリー
→1pips=約1,000円 - ドル円(100円)で10万通貨エントリー
→1pips=約10,000円
ユーロドル(1ユーロ1.2ドル)で取引する場合
- ユーロドル(1.2ドル)で1,000通貨エントリー
→1pips=0.12ドル=約12円 - ドル円(100円)で1万通貨エントリー
→1pips=1.2ドル=約120円 - ドル円(100円)で10万通貨エントリー
→1pips=1.2ドル=約1200円
pips値の応用。損切りラインなどを設定しよう
1pipsの価値を算出する方法がわかったところで、今度は取引により使えるように応用してみましょう。
例えば、以下の場合…
- 取引通貨ペア:ドル円(100円)
- ポジション:10万通貨(1Lot)
- 1pips=1000円
次のようなトレードに活かすことができます。
- 2万円の利益が出たら決済したい(利益確定)
2万円÷1,000円=20.0pips
つまり、20pips(0.2円)変動したら決済するように予約注文を入れたり、その時点で決済ボタンを押すようにすれば「2万円の利益確定」ができます。
- 1万円の含み損が出たら損切りしたい
1万円÷1000円=10.0pips
つまり、10pips(0.1円)変動したら損切りになるように逆指値を入れて置いたり、その時点で決済ボタンを押せば「1万円の損切り」ができます。
上記の2つを利用して、指値・逆指値を入れておく(OCO注文)ことで自分の思い通りに利益確定・損切りができるようになります。
証拠金とよく相談しながら先にこのOCO注文などを覚えておくと、FXでの勝率も変わってくるのではないでしょうか。