VPSとは「バーチャル・プライベート・サーバー」の略で、日本語に訳すと「仮想の専用サーバー」です。簡単にいうと、レンタルできる凄いサーバーです。
外部のサーバーに自分のパソコンを接続して立ち上げ、VPSという外部のサーバーを起動させます。そうすると自分のパソコン上から、外部のサーバーに接続されたMT4などを動かすことができるのです。
正確には自分のパソコンを起動しなくても外部のサーバーでMT4などを開くことができます。
ここではそのVPSについて長所短所を紹介し、XMのVPSの使い方などを解説していきます!
VPSを使ってXMで稼ぐ!使い方と設定方法は?
VPSはwindowsの安全に管理されているサーバーなので、一般の個人PC向けサーバーよりも強靭でトラブルに強いのが特徴です。
VPSは基本的に自動売買やEAなどを使う人や、プロトレーダーが使用しています。
自分のパソコンを閉じているときでも、外部のサーバーを開いている状態にして、EAなどを使って売買を24時間可能にさせるためにVPSを使用しているのです。
多くのVPSは有料ですが、XMのVPSは条件を満たせば無料で使用できるという大きな利点があります。
まずは一般的なVPSのメリットデメリットを紹介し、そのあとにXMのVPSはどうなのか、正直に話していきます。
VPSを使うメリットは4つ!
以下からは一般的なVPSのメリットを解説していきます。
①通信速度、約定力が上がる
VPSなしで取引する場合、アクセスすることになるのは日本国内に設置されているサーバーです。海外FXでは海外FX業者ごとにサーバーが海外に置かれているので、日本のサーバーから海外のサーバーに通信して取引しているのです。
つまり、普通の取引での動きは「国内サーバーから海外サーバー」となります。
ですがVPSを使うと、はじめから海外のサーバーでMT4を起動させることができます。
VPSは日本のサーバーを経由せずに、海外のサーバーから海外のサーバーに通信することができます。
海外のサーバーでしか通信をしないため、通信速度が早くなるのです。
VPSのイメージとしては「海外サーバーから海外サーバー」となります。
つまり単純に通信速度が早くなります。
VPSを使うと注文がブローカーや市場に届くまでのスピードが速くなり、自宅のパソコンのサーバーで取引するよりも早く注文が処理されることになります。
②パソコンの消耗を軽減
VPSを利用すれば取引するために自分のパソコンやサーバーの容量を使わなくて済みます。
実はMT4を起動させておくだけでも、かなりデータ通信量がかかります。1時間MT4を起動したままでいると、通信料は4MBほどかかってしまいます。
仮にMT4をつけっぱなしにしておくと、1日で約100MB、1ヶ月だと約2GBも通信料がかかることになります。これだけ通信を自宅サーバー1本で行うとなると、パソコンの消耗も激しく、動作も遅くなり破損の原因にもなります。
VPSはわざわざ自宅のパソコンを開いて起動させたりする必要がないので、パソコンの消耗を最低限に抑えることができます。
③電気代の節約になる
MT4を起動させ続けることで、電気代も当然かかることになります。
デスクトップパソコンで1日あたり23円の電気代がかかるといわれているので、1ヶ月あたり約700円の電気代がかかります。
1年で約8,000円です。
当然ですが、これに普通の電気代がプラスされていくので、電気代はさらにかさむことになります。
しかしVPSを使えば、パソコンを起動しなくてもMT4を24時間起動・対応させ続けることができますので、必然的に電気代の節約のためにもVPSを利用するメリットになるのです。
また、VPSを使う人の多くが自動売買を行っているため、スマホで取引を見張っていればあとは基本的に触らないで良いため、PCの電気代は実質かかりません。
④火事や停電などの、もしもの時に安全
もしも家が火事になってしまったり、災害やブレーカーが落ちたりして停電してしまった場合でも、外部のサーバーでMT4が起動しているため、そこでFX取引に影響が出ることはありません。
また、スマホからも外部のサーバーにアクセスできたり、別のデバイスでコントロールできるようにもできるため、経済指標時などの相場が大きく荒れると予想できる時に外出していてもスマホからVPSにアクセスして取引を止めておくことができます。
VPSのデメリット。しかしVPSをレンタルすべき理由
VPSを利用しようと考えている人は自動売買をしたいと考えている人や、スキャルピング重視で長い間MT4を起動している必要がある人です。
そのため、紹介するデメリットは特にその人たちにとってはデメリットにはならないはずですが、挙げるとすると、以下の2点が挙げられます。
①契約するのにお金がかかる
VPSは契約する時にお金がかかります。最低プランでも月額1GB 2,400円~2GB 4,660円です。
しかしそれでも自分のサーバーを使って、ずっとMT4を起動させておくより安いです。ですので、自動売買をこれからやろうと思っている人にはデメリットにはならないでしょう。
むしろ良い自動売買(EA)を選ぶことができれば、毎月額約2,400円かかってもそれ以上の利益になるので苦にはならないはずです。
また、税金対策として必要経費としても計上できる可能性があるので、電気代とVPSの料金を必要経費にできればかなりの節税になります。
関連記事:【勝てる自動売買EAを選ぶ方法】
②VPSは自動売買やスキャルピング向け
VPSは説明しました通り、とにかくずっとMT4を可動させておきたい人などに向いていますので、そうでない人にはあまり必要がありません。
ですので、デメリットと言うよりかは、VPSは自動売買を行なう人、またはスキャルピングで毎日MT4を長時間可動させる人などに向いているため、他の人が使ってもほとんど意味がありません。
VPSの代金も毎月かかってしまうので、デイトレードやスイングトレードでFX取引を行う人はVPSを可動させる必要はほとんどありません。
最近は約定力のあるFX業者が増えてきていますし、裁量トレードならまず間違いなく使わなくていいでしょう。
無料のVPSはないの?
以上のことを言い換えると、自動売買を考えている人のデメリットは「VPSが契約にお金がかかる」ということになります。
では、無料のVPSがあったら一番良いですよね。
実はXMを利用しているトレーダーには、XMのサーバー…VPSを無料で使える特典があるんです!
以下から評価や評判などを説明しています。
XM専用のVPSは無料!評価と評判は?
ここまで一般的なVPSについて紹介しましたが、続いてXMで利用できるVPSについて紹介します。
XMで利用できるVPSは一定の条件を満たせば無料で使用することができるため、XMで口座開設し、自動売買を運用させたいと考えている人にはおすすめです。
XMの最大のメリットは、無料で使用できること
XMのVPSの特徴としては以下の3点が挙げられます。
- 5,000ドルの口座残高があり、1ヶ月以内に往復5lot以上の取引をしているという条件を満たせば、VPSを無料で使用できる
- 取引サーバーが海外なので国内VPSより早い
- XMの口座から自動的にVPS料金が支払われてしまう
XMのVPSの最大の特徴は、条件さえ満たせば無料で使い続けられるということでしょう。
XMのVPSは「Beeks Financial Cloud(Beeks社、またはBeeksfx社)」が提供するサーバーで、下記のスペックのVPSが割り当てられています。
- RAM:1.5GB
- ハードドライブ:20GB
- CPU電源:600MHz
XMのVPSはBeeks社から提供されていますが、Beeks社はXMのデータセンターからとても近いため、通信速度でとても優れています。
VPSはいくつかのMT4を同時に利用できるのですが、このXMのVPSは10個同時にMT4を使用可能です。
複数のMT4を同時に使う場合、MT4の動きが重くなるため「どれくらいのポジションを持つか」「どれくらいのチャートを同時に開くか」など、状況や用途によって使い分けることが必要です。
XM専用のVPSを無料で使うための条件
XMで無料でVPSを使うには条件があります。
それは、「5,000ドル(約60万円)の口座残高があり、1ヶ月以内に往復5ロット以上の取引をしていること」です。
XMでは最大8口座まで持つことができ、資金を分散することでリスクヘッジになります。
そして、この条件はその8口座全て足した資金とすることができるのです。
またこの条件を達成できなくても月最低1.5GB 28ドル(約3,000円)くらいで済みますし、前述したメリットは変わりありませんので、むしろメリットのほうが大きいのです。
ですので、条件を達成できたらラッキーで、できなくても安く抑えられることになります。
メリットをおさらいすると、
- 通信速度、約定力が上がる
- パソコンの消耗を軽減
- 電気代を抑えられる
- もしもの時(停電など)にも安全
以上が挙がります。
国内のVPSサーバーと比較!XM以外のVPS利用する選択もあり
XMのVPSと、国内業者のVPSを価格面やスペック面で比較してみます。
前述したとおり、XMでVPSを利用すれば「5,000ドルの口座残高があり、1ヶ月以内に往復5ロット(50万通貨)以上取引していること」で無料になります。
国内業者で最安値のところは毎月2,400円(税抜)を支払う必要があります。
毎月2,400円の国内業者は、メモリは1GB、HDDは50GBです。
- 毎月最低2,400円かかる
- メモリ:1GB
- HDD:50GB
XMは毎月5,000ドルの口座残高、往復5ロット以上の取引を行っていれば無料です。
しかしスペックは、メモリ1.17GB、HDDは20GB、コア数は1となっているため、やや劣っているようにも見えます。
ですがXMのVPSは約定力で非常に優位なため、「取引をしたい!」と思った瞬間にタイムラグがほぼなく、取引を行えるという利点があります。
- 「毎月5,000ドルの口座残高 + 往復5ロット以上の取引」で、無料
- 上の条件を満たせなかった場合:毎月最低28ドル(約3,000円)かかる
- メモリ:1.7GB
- HDD:20GB
XMでは無料というのが最大の利点なので、「毎月約50万円も口座残高を入れておけない!」「5ロットも取引しないかな?」という人は国内のVPSの利用を考えてみても良いでしょう。
なお、国内FXでは基本的に自動売買を禁止していますが、VPSを利用するだけなら大丈夫です。
他のおすすめのVPSサービスは「Vultr」
有料ですが、XMのVPSよりも高スペックな海外のVPSサービスもあります。
それが「Vultr」というVPSサービスで、Windowsサーバーは月額26ドル(約3,000円)から利用できます。また、料金形態が「月額固定+従量制」となっています。
簡単に費用形態をまとめると、以下のようになります。
- プラン:40GBで10ドル
- 契約するOS:16ドル
- 合計月額費用:26ドル
「Vultr」については、英語表記ですが公式サイトを添付致しますので、こちら【「Vultr」公式サイト】からご覧ください。
XMの無料VPSのスペックや条件が厳しいと思う方は「Vultr」を検討するのも一つの手でしょう。
XM VPSを無料で使用するためにはどのくらいの資金を用意すべきか
XMで自動売買をするとなると、必然的に資金を厚くすることが前提になります。レバレッジを掛けずに1ヶ月の間に5ロット運用するとなると、単純計算で50万円以上の証拠金が必要になってきます。
この時点で5,000ドル(約60万円)は用意しなければならないので、自動的に無料で使えるようになります。
さらに具体的に見ていきましょう。
毎日1度はトレードするとします。往復5ロットですが、簡単に「5ロット取引する」と考えると、1ヶ月だいたい30回トレードするということになります。
30回トレードするので、そのたびに20,000通貨使用すれば5ロットトレードしたという結果になります。
レバレッジをかけるのなら、レバレッジ2倍で1万通貨、5倍で4,000通貨です。
またXMは8口座の合計資金で5,000ドルあればいいので、別の口座にいくらか入れておいて、リスクヘッジすることも可能です。
資金を分けてリスクヘッジする場合、仮に毎月VPSの更新で、「5ロット取引されていない」と判断された場合、28ドルが登録している口座から引き落とされてしまうので、注意してください。
ぎりぎり5,000ドルの口座残高だと、更新の時にたまたま自動売買で負け越していると28ドルの支払いが発生するので、なるべく資金はわけたり、厚くしたりするようにしましょう。
また、「5ロット以上の取引」も同じく、自動売買の設定などから毎月5ロットは取引に使われるように計算して、自動売買やEAなどを設定する必要があります。
XMからVPSを申し込む方法、手順
まずXMのトップページに行き、ログインします。そして、上のメニューから「口座」をクリックすると展開するので、右下の「VPS」をクリックします。
次に「MT4 VPSをリクエストする」という項目が出てくるので、VPSをメインで使う口座IDを確認後、「VPSをリクエストする」をクリックします。
たったこれだけでVPSのリクエストが完了します。MT4をダウンロードしていれば、すぐに反映されます。
条件を満たしていれば毎月無料で利用できますし、利用できなくても毎月28ドルでVPSのメリットはそのまま適応されるので、悪いことはありません。しかし、VPSを使う人は、自動売買(EAなど)を使う人や、スキャルピングを毎日のように長時間行う人などですので、それ以外の人がVPSを使うとデメリットが目立ってしまいます。
環境に応じてうまくVPSを利用していくことで節約や安全対策になるので、自動売買を使う人や、スキャルピングメインの人は利用の検討をおすすめします。
XMのVPSをスマホから操作する方法
スマホでアクセスするには、Microsoftリモートデスクトップというアプリを使用します(iPhone、Android対応)。
まずはストアでアプリをインストールし、起動します。
続いて、画面右上の「+」をタップして「デスクトップ」を選択します。
その後、「PC名」と「ユーザーアカウント」の設定を行いましょう。
「PC名」に最初にBeeks社から送られてきたメールに記載されている「ホスト名」または「IPアドレス」入力します。
続いて「ユーザーアカウント」タップ、「ユーザーアカウントの追加」をタップして、「ユーザー名」と「パスワード」を入力しましょう。
ユーザー名には「Administrator」と、パスワードは設定したものを入力しましょう。
すべて入力し終わったらセーブします。
するとIPアドレスが表示されたアイコンファイルが表示されるので、そちらをタップします。
以上の工程が正しく行われていればVPSにログインできます!
操作の具合を確かめてみてください。
VPSを解約したくなったら
XMのVPSはいつでも止めることができます。
解約までの手順は以下の通りです。
- マイページにアクセス
- メニューの「口座」の中の「VPS」をクリック
- 「サービスを取り消す」をクリック
- Beeks社からの完了メールが届く
【まとめ】VPSの特徴と、XMのVPS
VPSという仮想サーバーは自動売買を行うトレーダーや、ずっとチャートを負い続けているプロトレーダーなどが使用するとかなり便利なものです。
災害などのもしもの時に備えられますし、約定力も早くなるからです。
以下でVPSのメリット、デメリットをまとめます。
上のデメリットを解消できるのが、XMのVPSでした。
XMのVPSは条件をクリアすれば、無料で使うことができるため、かなり優秀です。
しかしスペックの面では少々見劣りする部分もありますので、お金を払ってしっかりとしたVPSを使う、という方針にしても良いでしょう。
XMのVPSを無料で使う条件:「毎月5,000ドルの口座残高 + 往復5ロット以上の取引」