チャート上にはトレードを大きく左右する波があります。その形にはそれぞれ特徴があります。
またそのような特徴的な波の形を、レンジ相場とトレンド相場に分類でき、これを理解することでテクニカル分析に基づいてチャートを分析できるようになります。
まずはテクニカル分析の基礎である、レンジ相場、トレンド相場を理解することから始めていきましょう。
ではまずはレンジ相場について詳しく説明していきます。
下記のトレンド相場を知りたい方はここをクリックするとジャンプします!
目 次
レンジ相場の見分け方は大きな変化がないか
レンジ相場とは、上の画像のように、ある一定のラインで価格を上げ下げし、相場の変動がそのラインの中に収まってしまう相場のことです。
相場は両ラインで二度三度反転し、その枠に収まるかのようにどちらの線も抜けられずに相場が行き詰まっています。
しかし一度そのラインを抜けると、抜けた方向にどんどんと伸びていく傾向が高いです。
例えばレンジ相場の下のラインを突破した場合、どんどんと下降していく傾向にあります。上の画像でもレンジ相場の下のラインを突破し、下降している様子がわかると思います。
ほとんどの相場はレンジ相場
相場には主なパターンとして三つの動きがあります。
・上昇する
・下降する
・横ばいのレンジ相場
この3つだけで、相場は形成されていることは知らない人でもなんとなくは想像ができるかと思います。
そしてこのレンジ相場と、上昇、下降する相場が繰り返し繰り返し現れるのがチャートです。
さきほどのレンジ相場の説明で例えると、横ばいのレンジ相場が続き、そのどちらかのラインを突破すると、その方向へと上昇、または下降し、また横ばいのレンジ相場になり……といったように目まぐるしく変化していきます。
そしてこのレンジ相場は、とても多く目にすることができます。
相場が大きく上昇・下降する前と後に、ほぼ必ず目にするので、その頻度が多くなることはわかると思います。
上の画像をみると、3つもレンジ相場があることがわかります。
同時にレンジ相場のラインを突破し、価格が大きく動いていることもわかりますね(このように価格が大きく一定の方向へ変化することをトレンド相場という)。
画像の右端ではまたレンジ相場が続いていくと思われます。
このように、レンジ相場はチャート上においてとても多く現れるのです。
レンジ相場はブレイクする!そのポイントは?
レンジ相場はチャート上のある一定のラインを行ったり来たりする、ということはわかったかと思います。
そしてその後、どちらかに突出して上昇、または下降していきますが、このラインを割ってどちらかに伸びていくことを「ブレイク」する、といいます。
そしてレンジ相場は必ずいつかブレイクします。
ではそのブレイクするポイントはなんでしょうか。
ブレイクするポイントを見極めることは正直、非常に難しいです。
どこでブレイクするのか、予測したとしても、相場はその予想に反してレンジ相場が続いたり、逆の方向へとブレイクする、ということもままあります。
そもそも、レンジ相場がチャート上のほとんどを締めているため、そう大きくブレイクするということはなかなかありません。
なのでより難しいのです。
ですので初心者がまずすることは過去のチャートを見て、まずはレンジ相場がどういうものなのかを見て分析することです。
また、もう一つはブレイクした、と思ってもすぐにトレードしないことが大切です。
チャート上には「ダマシ」とよばれるものもあります。
ダマシとはブレイクしたのにも関わらず、そのまま大きく上昇・下降せずにまたレンジ相場のラインの中に戻ってきてしまうことです。
黄色い丸で囲ってある部分がダマシと呼ばれるものです。
レンジ相場が続いている中で、最初は下へ突破していますが、またレンジ相場になっており、次には上へ突破していますが、またレンジ相場に戻りました。
このような状況も十分にありえますので、気をつけなければなりません。
ですので、すぐにレンジ相場を抜けたからといってエントリーせず、抜けたことを確認したのち、また波が発生するので、そのタイミングでエントリーすることで勝率を上げることができます。
例えば、上の画像のように、一度下に抜けた後、上に上がるような動きを見せます。
今回は保険をかけて、ブレイクしてから二度目の上昇時(青い部分)でエントリーしています。
このようにダマシかどうかの判断がついてからエントリーすることで、より勝率を上げることができますので、ぜひ試してみてください。
【まとめ】レンジ相場
最初はなかなかレンジ相場、ブレイクしたかどうかなど、わからないと思います。
ぜひ何度もデモ口座で練習を積んで、どこでエントリーするべきなのかを見つけ出してください。
何度もいいますが、チャートはほとんどがレンジ相場です。
このレンジ相場を見極めることが、勝率を上げる一つの重要なポイントになってきますので、チャート上にどんどんラインを引いてみましょう。
ラインは消すこともできるので、まずは自分でどんどんラインを引いてみることです。
ちなみにMT4でラインを引く場合は、上の画像の矢印の先の赤い四角で囲ってある「|」や「-」「/」などをクリックすると引けるようになります。
ラインを消す際は、引いたラインをダブルクリックしてデリートを押すのが早いですが、ダブルクリック後に右クリック「削除」でも消すことができます。
チャートでは、どこでレンジ相場をブレイクするのかを見極めてエントリーしていきます。
その積み重ねが勝率を上げることにつながっていきます。ぜひどんどんチャレンジしてください。
デモ口座ならいくらでも練習できます。本番のためにたくさん経験値を積んでいきましょう。
トレンド相場とは?上昇下降していく相場!
トレンドとは相場の流れのことで、うまくその流れに乗ることができると利益を上げることができます。
このトレンドを見極めることで、大きく勝率を上げることができます。
どんなトレーダーもまずこのトレンド相場を見極めることからスタートします。
まずはトレンド相場がどういうものなのかをしっかり理解してからFX取引を始めていきましょう。
トレンド相場とは
トレンド相場とは、ある一定の方向へと波が上下しながら進んでいく相場です。
上昇するトレンド相場、下降するトレンド相場があり、その流れ以外の横ばいの相場が「レンジ相場」といいます。
レンジ相場についてはこちら ⇒ 【レンジ相場を解説】
トレンド相場は始値と終値がだんだんと切り上がっていき、チャートが右肩上がりの形になっていくと上昇トレンド、逆に下降していくと下降トレンドになります。
上昇トレンドは上の画像のようにじりじりといくつもの波を形成しながら上がっていく相場。
「買い」でポジションを持ち、「売る」ことで利益を出します(ロング)。
下降トレンドは上昇トレンドとは逆に、いくつもの波を形成しながら下へと下っていきます。
「売り」から入る、ショートで利益を出します。
トレンド相場で気をつけること
トレンド相場ではある一定の方向へと大きく変化していきます。
しかしだからといってそれを見誤ることはないのかと言えば、そうではありません。
上昇トレンドは必ずある一定の方向へ流れる、ということはないのです。
必ずどこかで一時的にでも反転します。
この反転を見極めることが難しいため、多くの人がトレンドを見つけてもうまくのることができないのです。
この相場も一つの上昇トレンドですが、一度反転して下に動いていることがわかるかと思います。上昇トレンドは必ずこのような押し目をつけて上がっていくのです。
こちらは下降トレンドですが、安値をだんだん切り下げながら下降しています。
しかし何度も上昇しそうな波を描いているため、せっかくの下降トレンドなのに、早まった決済をしてしまい、失敗する、ということもあります。
トレンドはどこまで続くのか?
トレンドはいつか必ず反転しますが、それはいつなのでしょうか。
反転する、転換するタイミングがわかればトレンドにうまく乗り、勝率を上げることができます。
上の画像をご覧ください。
これは上昇トレンドの安値にラインを引いています。
上昇トレンドの多くの場合、このようなトレンドラインから下に抜けた場合が、そこでトレンドが終わるサインです。
もちろんこれだけで判断するのは難しいので、別のラインなども引いていき判断します。
しかし初心者はまずこのトレンドを見つけることと、このようにトレンドラインをうまく見極めて引くことが大切です。
レンジ相場とトレンド相場の見分け方とポジション取り
レンジ相場とトレンド相場がなにかを知ったとしてもちゃんと今の状況を見分けることができないとFX投資で勝つことはできません。
レンジ相場とトレンド相場の見分け方を確認していきましょう。
レンジ相場を見分けるには
基本的にはレンジ相場である場合、高値と安値の平均がぴったり揃うので見た目で判断できます。
同じ相場の上下の動きが続く場合や、移動平均線を引いて水平に推移しているのが分かればレンジ相場だと言えます。
レンジ相場だと、チャートの分析がしやすい(相場が上がるor下がるタイミングが分かりやすい)ので、一般的には予測が立てやすいです。
ダマシもありますが、短期的な取引を行う場合は、基本的にはポジションの取り方は「順張り」だと勝ちやすいと言えます。
トレンド相場を見分けるには
トレンド相場の判断の仕方はも見た目に表れやすく、流れが「右肩上がり」なのか「右肩下がり」なのかで判断できます。
大きな流れを見て、上昇トレンドなのか、下降トレンドなのかを判断してください。
トレンド相場で取引する際に注意したいのが、一時的な反転と、トレンドが形成されているかです。
流れに沿ってポジションを取るのが基本ですが、たびたび起きる反転や、トレンドが形成されたと勘違いしてしまうと損失が起きてしまうこともありますので注意してください。
【まとめ】トレンド相場
トレンド相場はそのトレンドが終わるサインが出ない限り続いていきます。
しかし要人の発言や、災害、テロなどで一気に価格変動をおこすこともあります。
常に損失を考えて取引するようにしましょう。
トレンドは利益を伸ばすチャンスです。
しかしそれだけ重要な手法でもあるため、常に分析を忘れてはいけません。
もし損益率が下がってきたと思ったら、基礎から学び直し、分析をしなおしていきましょう。
一つ一つの基礎の積み重ねが大切ですので、基礎ほどおろそかにしないようにして、トレードするようにしましょう。