ここではXMのZero口座(ゼロ口座)について、低スプレッドで有名なAXIORY・HotForex・TitanFXとで比較して解説します。
結論から言うと、XMのゼロ口座は手数料が高いため、個人的にあまりおすすめはしていません。
また最後にはXMのゼロ口座の追加口座開設方法と、口座間の資金移動方法も解説しています。
目 次
XMのゼロ口座の特徴をスタンダード・ナノ口座と比較
スタンダード口座・マイクロ口座と比べてスプレッドが狭い
簡単にXMのゼロ口座・マイクロ口座・スタンダード口座を比較します。
口座タイプ | ゼロ口座 | マイクロ口座 | スタンダード口座 |
---|---|---|---|
口座方式 | ECN口座 | STP口座 | STP口座 |
取引方式 | NDD方式 | NDD方式 | NDD方式 |
口座通貨 | USD・EUR・JPY | USD・EUR・JPY | USD・EUR・JPY |
最大レバレッジ | 500倍 | 1000倍 | 1000倍 |
1ロット単位 | 100,000通貨 | 1,000通貨 | 100,000通貨 |
最小取引単位 (lot) | 0.01ロット | 0.01ロット(MT4) 0.1ロット(MT5) | 0.01ロット |
最大取引量 | 50ロット | 100ロット | 50ロット |
最低入金額 | 5ドル | 5ドル | 5ドル |
最大保有ポジション | 200 ポジション | 200 ポジション | 200 ポジション |
取引手数料 | 有料 (往復1.0pips) | 無料 | 無料 |
平均スプレッド (ドル/円) | 約0.2 pips (狭い) | 約1.7 pips (広め) | 約1.7 pips (広め) |
FX通貨ペア | 56 通貨 | 57 通貨 | 57 通貨 |
コモディティ商品 | – | 8 商品 | 8 商品 |
CFD商品 | – | 現物 18商品 先物 10商品 | 現物 18商品 先物 10商品 |
貴金属商品 | 2 商品 (金・銀のみ) | 4 商品 | 4 商品 |
エネルギー商品 | – | 5 商品 | 5 商品 |
ボーナス | 口座開設ボーナスのみ | 口座開設ボーナス 入金ボーナス XMPロイヤルティプログラム | 口座開設ボーナス 入金ボーナス XMPロイヤルティプログラム |
- ゼロ口座:ボーナス…なし、1Lot…10万通貨、スプレッド…狭い、最大レバレッジ…500倍、最大取引…50Lot
- スタンダード口座:ボーナス…あり、1Lot…10万通貨、スプレッド…普通、最大レバレッジ…1000倍、最大取引単位…50Lot
- マイクロ口座:ボーナス…あり、1Lot…1,000通貨、スプレッド…普通、最大レバレッジ…1000倍、最大取引単位…100Lot
XMのゼロ口座の手数料
XMのゼロ口座とは、ECN口座のことで、スプレッドが最小でゼロに近い数値になることからきています。
しかしスキャルピングや短期売買を考えている人は、XMのゼロ口座で口座開設しない方が良いでしょう。
その最大の理由は、旨味である合計の実質取引コストが高いため、あまり評判がよくありません。どういうことか解説していきます。
XMのゼロ口座のコストは「手数料+スプレッド」
XMのゼロ口座の最大の特徴は、スプレッドが最小0.0pips~ということです。
ただし変動スプレッドなのでほとんど最小値は参考になりません。
それにスプレッドとは別で、手数料が発生します。
スタンダード口座の場合はスプレッドのみとなります。
- ゼロ口座:「スプレッド+手数料」
- スタンダード口座、ナノスプレッド口座:「スプレッドのみ」
ですが勘違いしてほしくないのは、ゼロ口座のほうが実質スプレッドがかなり低くなっているため、手数料が加わってもゼロ口座のほうが取引コストは安くなります。
- ゼロ口座:
「スプレッド0.0pips~」+「往復取引手数料1.0pips」=合計の実質取引コスト1.0pips - スタンダード口座、ナノスプレッド口座:
「スプレッドのみ」例えばドル円平均スプレッド2.0pips=実質取引コスト2.0pips
なら、なぜXMのゼロ口座(ECN口座)をおすすめできないのかというと……
- 他の海外FX業者のECN口座のほうが、往復取引手数料がより安い/低いのです。
ゼロ口座よりスタンダード口座の方が良い
XMのゼロ口座(ECN口座)は確かにスプレッドが小さいですが、他業者とECN口座も同じくらいか、XM以下のスプレッドです。
つまり、ECN口座で注意しなければならないのはスプレッドはもちろん、取引手数料です。
XMの往復取引手数料は正直、他業者と比べると高めなのでおすすめできません(※それ以外の項目も下記で詳しく比較しています※)。
XMは初心者の方に向いているので、デイトレード向けのスタンダード口座のほうで口座開設するべきです。
スキャルピングには向いていない
また、XMのゼロ口座は他業者と比べて取引コストが高いため、スキャルピングや短期売買にも向きません。
もしハイレバのスキャルピングや短期売買が行いたいならば、AXIORY・TitanFX・HotForexのECN口座の方がスプレッドなどの取引コストが抑えられるのでおすすめですよ。
ただし「他の海外FX業者を使いたくない!」という方はXMのゼロ口座でスキャルピングでもまったく問題ありません。
XMのゼロ口座のメリットデメリットなどを、競合3社と比較してみた
では、XMのゼロ口座は本当に使う価値がないのか……?
これを検証するためにも、XMのECN口座であるゼロ口座について、ほかの海外FX業者のECN口座と比較してみたいと思います。
比較項目 | XM (ゼロ口座) | AXIORY (ナノスプレッド口座) | TitanFX (ブレード口座) | Hotforex (ゼロスプレッド口座) |
---|---|---|---|---|
手数料、スプレッド | 往復1.0pips | 往復0.6pips | 往復0.7pips | メジャー通貨往復0.6pips その他往復0.8pips |
基本通貨 | USD, EUR, JPY | USD, EUR, JPY | JPY, USD, SGD, AUD, EUR | USD, EUR, NGN |
最大レバレッジ | 500倍 | 400倍 | 500倍 | 500倍 |
ロスカット水準 | 20% | 20% | 20% | 20% |
最低入金額 | 500円~ | 2万円 | 2万円 | 2万円 |
最小/最大取引ロット数 | 0.01lot/50lot | 0.01lot/1000lot | 0.01lot/100lot | 0.01lot/500lot |
ボーナスキャンペーン | 口座開設ボーナス3,000円 (すでに別口座で受け取っている人は不可) | なし | なし | なし |
取引ツール、プラットフォーム | MT4, MT5 | MT4, MT5, cTrader | MT4, MT5 | MT4, MT5 |
約定力 | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 |
手数料、スプレッドの取引コストで比較
XMのゼロ口座は、手数料とスプレッドの実質取引コストが他業者よりも高くなっています。
※表はすべて低スプレッド口座を比較しています。
通貨ペア | XM (ゼロ口座) | AXIORY (ナノスプレッド口座) | TitanFX (ブレード口座) | Hotforex (ゼロスプレッド口座) |
---|---|---|---|---|
手数料 (1lotにつき) | 往復1.0pips | 往復0.6pips | 往復0.7pips | 往復0.6pips (または0.8pips) |
全通貨ペア 平均スプレッド | 1.9pips | 0.9pips | 0.9pips | 1.1pips |
ドル円 | 1.4pips | 1.1pips | 1.0pips | 0.8pips |
ユーロドル | 1.3pips | 1.5pips | 0.9pips | 0.7pips |
ユーロ円 | 1.5pips | 1.3pips | 1.4pips | 1.4pips |
ポンド円 | 1.7pips | 1.6pips | 2.0pips | 2.0pips |
Hotforexの手数料はメジャー通貨ペア=0.6pips、その他の通貨ペア=0.8pipsです(公式サイト参照)。
実質スプレッドと往復の手数料を足すと、XMが不利であることがわかります。
逆に他ののECN口座は、往復手数料を足しても実質取引コストが低いままという傾向です。
取引手数料が引かれるタイミングは?
手数料は、1lot(10万通貨)の取引で1,000円がかかります(日本円が基軸の場合の計算)。
取引手数料が引かれるタイミングは、MT4とMT5でそれぞれ異なります。
- MT4:エントリー時に1,000円かかる
- MT5:エントリー時に500円、決済時に500円がかかる
基本通貨と、通貨ペアで比較
項目 | XM | AXIORY | TitanFX | HotForex |
---|---|---|---|---|
基本通貨 | USD、EUR、JPY | USD、EUR、JPY | JPY、USD、SGD、AUD、EUR | USD、EUR、NGN |
FX 通貨ペア数 | 56種類 | 61種類 | 57種類 | 49種類 |
コモディティ(先物CFD商品) | – | – | – | – |
株式指数(インデックス) | – | – | 9種類 | 30種類 |
貴金属 | 2種類 | 2種類 | 6種類 | 4種類 |
エネルギー | – | – | 2種類 | 5種類 |
基本通貨は「USD、EUR、JPY」から選べます。
基本通貨とは、自分の口座内の通貨……例えば証拠金残高や取引の際に使う通貨の単位を表しています。
アメリカに住んでいる人は米ドル(USD)、ユーロ圏の人はユーロ(EUR)、日本にいる人は円(JPY)などです。
また通貨ペアに関しましては、以下の通りです。
- FX取引:56種類
- 貴金属:金(GOLD)、銀(SILVER)
コモディティ(商品)や、株式指数(日経などのCFD取引)、エネルギーはゼロ口座では取引できないので注意してください。
(スタンダード口座では可能)
最大レバレッジ、ロスカット水準で比較
最大レバレッジは500倍、ロスカット水準は20%です。
項目 | XM | AXIORY | TitanFX | HotForex |
---|---|---|---|---|
最大レバレッジ | 500倍 | 400倍 | 500倍 | 500倍 |
ロスカット水準 | 20%以下 | 20%以下 | 20%以下 | 20%以下 |
この項目に関してはほかのFX業者と比べてもそん色はありません。
ゼロカットあり!追証はないから安心
ちなみにゼロ口座にもゼロカットは完備されています。
XMに限らずですが、追証…借金を負うことはありませんので安心してください。
当サイトではゼロカット完備のFX業者しかおすすめはしていません。
初回最低入金額で比較
最低入金金額の比較は以下の通り。
- XM:500円
- AXIORY:2万円
- TitanFX:2万円
- Hotforex:2万円
価格をみてもわかる通り、XMは他の低スプレッド口座と比べると、500円から始められます。1番、初回入金額が安いことがわかります。
取引をすぐに始められる、少ない資金で行える、というのは利点です。
その分証拠金は少なくなるので、実質コストなど、取引には注意をしましょう。
入金の手段は?
入金の手段ですが、スタンダード口座と同様の手段で入金できます。
(入金手段は「クレジットカード/デビットカード、国内銀行送金、bitwallet、STICPAY」の4種類で、おすすめはSTICPAYです)
またすでにXMで口座開設しており、新しい口座を追加したい場合、口座間で資金移動をすることも可能です。
最小取引ロット数、最大取引ロットで比較
項目 | XM | AXIORY | TitanFX | HotForex |
---|---|---|---|---|
最小取引ロット数 | 0.01lot(1000通貨) | 0.01lot(1000通貨) | 0.01lot(1000通貨) | 0.01lot(1000通貨) |
最大取引ロット数 (複数ポジション合計) | 50lot(500万通貨) | 1000lot(1億通貨) | 100lot(1000通貨) | 500lot(5000万通貨) |
XMの最小取引ロット数は、0.01lot(1000通貨)です。
ポジションを持てる最大ロット数は50lotまでです。
50lotというのは500万通貨ですので、かなりの資金がないとここまでポジションを持つことはないかと思うので特に心配する必要はないでしょう。
ボーナスはお得だが…
- XMは口座開設で3,000円貰える(1人1度のみ)
- それ以外にボーナスは反映されない
低スプレッド口座には普通ボーナスなどが付いてこない場合が多く、XMのゼロ口座だけが例外と言えます。
XMのゼロ口座には初回3,000円ボーナスが付きますが、それ以外のボーナスは適応外になります。
また、すでにスタンダード口座などで口座開設しており、3,000円ボーナスをもらっている人は適応外です。
口座開設ボーナスは1人につき1回限りのためです。
XMPなどのキャッシュバックはあるのか?
ゼロ口座は、ボーナス適用が口座開設ボーナスの3,000円のみになります。
ですのでXMに独自に導入されているXMPポイントのような、取引をすればするほどキャッシュバックボーナスをもえらえるというサービスはゼロ口座は適用外となります。
使えるツールは?取引プラットフォームはMT4, MT5
項目 | XM | AXIORY | TitanFX | HotForex |
---|---|---|---|---|
MT4,MT5 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
cTrader | 非対応 | 対応 | 非対応 | 非対応 |
MT4、MT5を使用可能です。XMはctraderを導入していないので、やはりスキャルピングには向かないでしょう。
約定力、決済のスピードは特に変わりなし(プラットフォームをMT4に統一して比べた場合)。
使ってた感じだとAXIORYがやや早いくらいです。
ただAXIORYならcTraderを使用でき、cTraderのほうがスキャルピング向けで約定スピードは速いと思います。
私はAXIORYのMT4とcTraderは両方使ってますが、最近はデイトレでもcTraderを使ってます。
cTraderとは?
cTraderとは、短期売買やスキャルピングに特化した取引プラットフォームです。
一括決済などでタイムラグがないばかりか、ワンクリック注文を連打したとしても瞬時に取引をクローズできます。
全ポジションをワンクリックで一括で決済することも可能です。
また、設定次第で日本語にもできるため、スキャルピングや短期売買トレーダーが好んで使用しています。
XMのゼロ口座を利用する方法、手順など流れ
ここまでゼロ口座使う必要はない、と話しましたが、念のためゼロ口座を「追加口座開設」する方法を解説します。
すでにスタンダード口座などで取引を行っている人は、「追加口座」を選ぶ必要があります。
下記からは「追加口座」を解説する方法を説明しています。
(※ちなみにまだ口座開設していない人は、口座開設する際に「ゼロ口座」を選択すればOKです。ただし、ゼロ口座にする意味はほぼないと思います)
追加口座でゼロ口座を開設する方法
まずはマイページにログインし、画面右横のメニューに「追加口座を開設する」ボタンがありますのでクリックします。
すると下記の画面に移ります。
項目を選択していきましょう。
注意点は、口座の欄を「XM Zero(1lot=100,000)」にすることです!
パスワード(半角数字、アルファベット小文字、大文字それぞれ使用)も設定して、忘れないようにメモしたら「リアル口座開設」をクリックするだけで追加口座を開設することができます。
資金を移動させたい!口座間資金移動方法
資金移動も同じくらい簡単にできます。
まず、資金を移す方のXMのマイページににログインした画面に行きましょう。
「追加口座を開設」のボタンの少し下に「資金振替」という項目があると思いますのでクリックします。
すると、上記の画面になります。
注意点は、資金振替の入金額は500円以上にすることです!
500円と注意書きにもあります。
あとは、出金元の口座IDと、入金したい口座ID(ゼロ口座のID)があっているかしっかり確認しましょう。
以上でゼロ口座の追加口座開設と、資金移動は終わりです。
【まとめ】XMゼロ口座はあまり使う価値がない
XMはゼロ口座はあまり使う価値がありません。
理由は、競合の海外FX業者の同じ口座タイプ(ECN口座)と比較すると、手数料がかさんでしまうためです。
しかし、スプレッドが低いことは確かなので、XM以外の海外FX業者を使うつもりがないのなら使うことも視野に入れてよいでしょう。XMの詳細は以下で確認してください。
よくある質問
Q.XMしか使いたくないのですが、それでもゼロ口座は使わない方が良い?
いいえ、XMしか使わないのであれば、ゼロ口座を視野に入れても良いです。
入金ボーナスなどを受け取らなくてもよい方で、短期売買を多めに行いたい方などにはおすすめです。
もちろんデイトレード・スイングトレードなど中長期的なトレードでもコストが抑えられるため、XMの3口座だけで比べればトレード環境は良いと言えます。
あくまで他の海外FX業者と比較してあまりおすすめできない、というだけですので、XMしか使わないのであればむしろ良いのではないでしょうか。
Q.ゼロ口座で受け取れるボーナスは?
ゼロ口座では、口座開設ボーナスしか受け取れません。
その他入金ボーナスや、XMPは受け取ることができません。条件としてスタンダードかマイクロ口座である必要があるためです。
しかし追加でスタンダードなどを口座開設すればその口座で受け取ることが可能です。新規口座開設でスタンダードしか作っていない、という方もゼロ口座を追加口座開設することが可能です。
Q.EAなど自動売買は使える?
はい、XMのゼロ口座はECN口座でありながらEAも使用できるため、手数料(利幅)の管理などを最初から設定できればトレードで大きな強みになります。
もし自動売買システム(EA)を検討しているのなら、ゼロ口座は使う価値があります。